ギーレンのベートーヴェンはかっこいい
今回のアルバム
ベートーヴェン:交響曲全集(南西ドイツ放送響/ギーレン)
BEETHOVEN, L. van: Symphonies (Complete) (Gielen)
(独、Haenssler Classic CD93.285)
(ナクソスミュージックライブラリー)
http://ml.naxos.jp/album/CD93.285
明晰かつ熱狂的
ミヒャエル・ギーレンと南西ドイツ放送響SWRによるベートーヴェン全集です。
以前この人のマーラーは聴いたけど、あまりぴんとこなかった。
ほかにもツェムリンスキーとか、いくつか聴いてるけど、それほど印象的ではなかったです。
ベートーヴェンはどうだろう?
文句なくかっこよかったです。
あまり詳しくないんですが、この指揮者は冷酷非情ってイメージなんですか?
聴いてみるとたしかに明晰。曇りのない澄み渡った音。
しかしそこにパッションがちゃんと込められている。
機械的に正確で、しかし人間的で情熱的な音。
4番の第一楽章でびっくりしちゃった。
なんとパワフルな。
個人的に、この曲のベストかも。
6番もよかった。例の嵐の部分は、ここを先途と荒れ狂う。
しかしほんとうのクライマックスは9番でした。
終楽章の最後、例の歓喜の歌が、なんかもう、エクスタシーという感じに聞こえる。
シンバルがバシャバシャ鳴りまくって、合唱は喉も張り裂けよとばかりに絶唱。
そこへ前のめりのアンサンブルが拍車をかける。
こんなすごい第九はほんと初めてかも。
実のところ、あまり好きな曲ではないのですが、これはたしかにすごいわ。
呆然。あきれちゃった。
いやー、よかった。ギーレンかっこいい。
そして、やっぱりベートーヴェンは面白い。
一度聴いてみる価値はたしかにあると思います。
ただ、好き嫌いは分かれるでしょうね。
おれは文句なく好きです。
ただ、ギーレンのベートーヴェン全集って、いかにももてない音楽だよねぇ。