渋谷O-EASTで渋さ知らズを聴く!

putchees2005-01-14


きょうはライブレポートです。

日時:1月13日19:00〜
「2005渋祭.渋さ知らズ世界ツアー LiveLiveLive 渋始め」
演奏:渋さ知らズ大オーケストラ
場所:渋谷O-East

モノスゴイ大人数でした!


渋谷O-EASTで、渋さ知らズのライブを聴いてきました。
きょうは大所帯で、ミュージシャンが全部で30人くらいいたんじゃないでしょうか。
(そのほかにダンサーなど10人ほど)


とりあえず、ギターが4人いたのは確認しましたが、
ホーンとパーカッションが何人いたのかは、よくわかりませんでした。


こんな大人数の渋さ知らズを聴いたのは初めてかも知れません。


トピックといえば、ヴァイオリンがふたりで、
太田惠資勝井祐二が揃っていたことです。


あ、10日のピットインでもふたり一緒だったんですか?
ステージ冒頭のツインヴァイオリンのバトルはたいへんエキサイティングでした。


ふたりとも、たいへんすばらしいミュージシャンです。


さて、きょうのステージは、人数分だけサウンドが分厚くて、
強大なPAの威力もあって、そうとうすごかったです。


ありていにいえば、うるさすぎでした。


ハコ自体の反響の特性と、PAの問題が大きいと思うのですが、
いささか混濁したサウンドでした。


わたしと一緒に行った人は、渋さ知らズ初体験だったのですが、
それぞれがどんな曲か、よくわからなかったと言っていました。


人数が多すぎて、(たぶんリハーサルが不十分だったのでしょう)
演奏が破綻していた箇所も多かったです。


特に「P-CHAN」での片山広明のソロから斉奏になる部分は、
完全に混乱していました。いちばん盛り上がる箇所なのに!!


でも、渋さ知らズを聴くなら、破綻していたって、
かましくたって、気にすることはないのです。


だってああいうバンドですから。


お祭りなんです。


祝祭は、儀式とは違うので、細かいこと気にしないで、
ブワーッと楽しくやればいいのです。

踊ってばかりいないで、音楽を聴こうよ。


きょうは場所柄、客層がジャズのライブハウスとは違いました。


夏のロックフェスに行ってそうな男女が、
踊り狂ってました。


彼らは、テーマのときは大喜びなのですが、
ソロの部分になると、静かになってしまいます。


それがちょっと、残念です。


だって、ソロの部分こそ、面白いんですから。


片山広明(テナーサックス)や勝井祐二(ヴァイオリン)、
高岡大祐 (チューバ)や北陽一郎(トランペット)、
大塚寛之(ギター)のフリーでソウルフルなソロを聴いてほしいのです。


たしかに、渋さ知らズの各曲のテーマは単純明快で、
だれでも口ずさめるすばらしいものばかりです。


でも、それだけでは、あのバンドの真髄の半分しか
楽しんでいないと思うのです。


知らない人がいるかもしれないのでお知らせしておきますが、
ジャズのソロというのは、即興なんですよ。


即興って、すごいと思いませんか。
その場で作っているんですよ?


まあ、渋さ知らズのソロパートって、
完全なフリージャズになっちゃうから、
「アタシこーゆーのキライ!」
なんていう若い女性もいらっしゃるかと思います。


でも、なんていうか、あのバンドには、
ああいうフリーな即興が合ってると思いませんか?


楽理どおりのお行儀のいいソロパートなんて、
つまんないと思いませんか?


ああいうフリーな演奏でしか表現できない熱狂って、
音楽にはあるのです。


いってみれば、セックスのエクスタシーの瞬間ですよ。


あの瞬間は、リクツじゃ説明できないでしょう?


音楽における絶頂の瞬間っていうのも、
それに近いものがあると思うのです。


リクツじゃなくて、パッションなんだよ!


キィ〜ッ!!という、かん高いサックスの絶叫が、
リクツを超えて、モーレツな感動を喚起することがあるのです。


そのことが、渋さ知らズの音楽を聴いているとわかるのです。


最初は取っつきにくいけど、ソロパートも注意して聴いてみてください。


まあ、そんな複雑なことやってるわけじゃないから、
ムツカシク考えることはないです。
そのうち楽しめるようになるはずです。


テーマ部分も、ソロパートも楽しめるようになれば、
彼らの演奏が、二倍楽しめますよ。


で、「コレいい!」っていうソロを取った人がいたら、
演奏中に拍手でも絶叫でも送ってあげてください。


もっと演奏が盛り上がるに違いありません。


そういうふうに、ミュージシャンたちと一緒に音楽を作れるのが、
ライブのいいところですよね。


渋さ知らズは、このあと欧州ツアーに出かけるようです。
欧州の聴衆も、彼らの音楽を堪能してくれることでしょう。


なお、当日のチラシによると、来る18日と19日、
渋さ知らズの「ワークショップ」があるようです。
興味のある方は足を運んでみてはどうでしょうか。
(詳細は渋さ知らズのサイトにて)


彼らのライブはカッコいいけど、
普通の女の子を連れて行くのはおすすめしません。
あんなの聴いてても、もてませんよ。