1960〜70年代の日本のジャズにしびれる(2)
日本のジャズはやっぱりすごかった
前回につづいて日本のジャズをご紹介します。
Youtubeは宝の山ですね。
今回は60年代のやつも入れます。
まずはこれ。
「松本浩・市川秀男カルテット MEGALOPOLISメガロポリス」
1969年のアルバム。ヴィブラフォンの松本浩と、ピアノの市川秀夫(Early Summerの作曲家!)。
1曲目はちょっと古くさいかな、と思ったら、2曲目でエレキチェンバロ(??これなんて楽器ですかね?)が出てきてしびれる。
おおカッコイイ。
ヴィブラフォンもピアノも実に洗練された演奏。
アレンジも凝ってておみごと。
つづいて、これ。
日野皓正と菊地雅章、1968年の録音。
「日野・菊地クインテット Hino-Kikuchi Quintet」
これはかっこいいよね。ほとんど60年代後半のマイルスバンドのサウンドだよね。菊地雅章のピアノのユニークさが際立ってる。
この人はいったいどうやってこんなスタイルを身につけたんだろう??
さて、これ。
1975年、渡辺貞夫がモントルージャズフェスに出たときのライブ盤。
「渡辺貞夫 Swiss Air」
す…すごい。
言葉を失う圧倒的な演奏。
なんというスピード感。まさに音の奔流。
ジャズとはこういう音楽のことです。
かつてナベサダはこんなにすごいサックス奏者だったのですね。
で、さいごにこれ。
マル・ウォルドロンが1972年に東京で吹き込んだアルバム。
トランペットは日野皓正、ドラムスは日野元彦、ベースは鈴木勲。
「マル・ウォルドロン/日野皓正 Reminiscent Suite」
すばらしい…。
マル・ウォルドロンが吹き込んだ録音の中でもトップクラスに属するんじゃないでしょうか。
日野皓正、日野元彦もいいけど、鈴木勲のベースがいい。
彼は日本のミュージシャンといっぱい共演したけど、彼の音楽を受け止められる力量を持ったミュージシャンがこの国にたくさんいたからでしょう。
ほんとうに日本のジャズはすばらしい。
日本の人には、北欧ジャズとか南米ジャズとかより、まずこういうのを聴いてほしいと思いますよ。
自分の足下にあるものが見えない人は、けつまづくに違いないよ!
ただ、こんな音楽聴いてても女の子にはぜったいにもてないけどね。