これが音楽じゃ!オーケストラ・ニッポニカを聴く

putchees2009-11-15


コンサート報告です


【今回のコンサート】
オーケストラ・ニッポニカ第16回演奏会
芥川也寸志管弦楽作品連続演奏会・その2


2009年11月15日(日) 14:30〜16:30
場所:紀尾井ホール(東京・四谷)


【曲目】
芥川也寸志
●映画音楽組曲八つ墓村」(1977)/甲田潤編(2009)[舞台初演]
●映画音楽組曲八甲田山」 (1977)
●GXコンチェルト GX1とオーケストラのためのコンチェルト・オスティナート(1974)
●子供のための交響曲「双子の星」≪交響管弦楽と児童合唱と語り手による≫〜宮澤賢治作・雙子の星より〜(1957)[舞台初演]


【ミュージシャン】
エレクトーン独奏:平部やよい
語り:岡寛恵
合唱:すみだ少年少女合唱団
指揮:本名徹次
管弦楽:オーケストラ・ニッポニカ

日本人の音楽


これが音楽じゃ!


これが文化じゃ!


オーケストラ・ニッポニカの演奏会に行くと、
いつもそう思う。


彼らはアマチュアオーケストラだ。


ほとんど忘れられかけた日本人作曲家の作品を
次々と発掘して演奏している。


音になるだけで感動する。


そんな曲ばかりを、
愛情込めて演奏してくれる。


会場にいる人たちと、
あたたかい共感で結ばれる。


こんなに楽しい思いのできる演奏会、
めったにない。


さて、今回は芥川也寸志(あくたがわ・やすし)の
曲ばかりを取り上げるコンサートだった。


まずは映画音楽からの組曲ふたつ。


どちらの映画も見たことがないけど、
音楽はわかりやすく美しかったよ。


2曲目は、なんとエレクトーン協奏曲


キワモノっぽいけど、アクの強さが魅力。
アンプを使って、派手な電子音で、
えげつないテーマをこれでもかと繰り返す。


別の曲でも使われたメロディが多かったけど、
フィナーレのもりあがりは最高。


これぞ芥川!


最後は、児童合唱とオーケストラ、
それにナレーションが入る、物語ふうの曲。


放送用に作られた曲を、舞台でやってくれたのだ。


こんな曲を発掘して演奏してくれる団体、
オーケストラ・ニッポニカのほかにない。


思わず涙がこぼれたよ。


このオーケストラは日本の宝だ。良心だ。


もし聴いたことのない人がいたら、
ぜひ演奏会に足を運んでいただきたい。


日本人作曲家が作る音楽の魅力を、
ひとりでも多くの人に知ってもらいたい。


もちろん、こんな音楽を聴いていたら、
女の子にはもてないよ。


でも、そんなこと関係ない。


これがほんとうの音楽なんだ。