「犬夜叉」の作曲家のオーケストラ曲を聴く!
今回のCDタイトル:
「和田薫の世界 喚起の時」
(東京音楽工房 YURA record)
曲目:
オーケストラのための民舞組曲
Folkloric Dance Suite for orchestra (1987)
2、I 囃子 Hayashi
3、II 馬子唄 Magouta
4、III 踊り Odori
5、IV 追分 Oiwake
6、V 土俗的舞曲 Dozokuteki-Bukyoku
7、津軽三味線とオーケストラのための“絃魂”
“ITO-DAMA” for Tsugarushamisen and orchestra (2003/world premiere)
8、管絃楽のための交響的印象“海響”
Symphonic impression for orchestra “KAIKYOU” (1998)
和田薫とはナニモノか?
2003年11月5日のことですが、
アニメ「犬夜叉」「ゲゲゲの鬼太郎」*1の音楽などで知られる作曲家、
和田薫のオーケストラ曲演奏会に行って来ました
(赤坂サントリーホールにて)。
彼は伊福部昭の新世代の門弟*2で、
師の影響を色濃く受けています。
彼は、作品の中で、日本的なメロディやリズム、
ハーモニーを使うことにためらいがありません。
土臭くバイタリティ溢れる作風は、
いまの日本の作曲家の中では(特に若手の中では)
希有な存在です。
彼は音楽に、聴くことそれ自体の快感が
不可欠なことを知っています。
その折のコンサートの曲は、どの曲も爆発的な大音量で、
じゅうぶん聴衆を酔わせる力を持っていました。
津軽三味線とオーケストラの協演!?
当夜の演目の中では、
新作の津軽三味線協奏曲がすばらしかったです。
太棹の三味線と西洋オーケストラの協奏曲ですよ?
ちょっと面白いですよね。
でも、さほど違和感はありませんでした。
津軽三味線の土臭さを損なわずに、
西洋楽器のオーケストラと見事に組み合わせた技量は見事です。
まるでヴァイオリンとオーケストラの協奏曲を聴くように、
ごく自然に音楽として耳に入ってきました。
日本人の作る音楽として、ごくまっとうな道を歩んでいると思います。
和田薫、これからが楽しみな作曲家です。
みなさんも機会があればテレビなどで彼の曲を聴いてみてください。
そのときのライブ録音が、作曲家自身の主宰するレーベルから
音源になってリリースされたようです。
↑上のURLから注文できるようですから、
興味のある方は聴いてみてはどうでしょうか。
アニメファンの人も、これを入口に、
現代日本作曲家の作品に興味を持ってくれたらうれしく思います。
ただ、いうまでもないことですが、こんなジャンルの音楽を聴いていたら、
一生女の子にはもてないです。
(この文章は、以下のURLに2003年11月6日に掲載されたものを改訂しています)
http://putchees.m78.com/oldnews.html