ヴィオラ・ダ・ガンバの現代曲(?)を聴く

putchees2008-07-07


古楽器のCDですよ。


【今回のCD】
サラ・カニンガムSarah Cunningham
「ソロ・ヴィオラ・ダ・ガンバの音楽Play This Passionate」
(英Virgin 3858012)


この間買った古楽のCDを紹介します。


ヴィオラ・ダ・ガンバの独奏曲集。


ガンバっていうのは、
フレットつきのチェロみたいなサイズの弦楽器。
もう廃れちゃった、古楽器ってやつ。
渋い響きがもてない感じ


さて、このCDは2枚組。


はて?
このCDを買ったとき、ちょっとした違和感が。


ヴィオラ・ダ・ガンバの独奏曲集は
前にも紹介しました。


ヴィーラント・クイケンKuijkenの弾いたやつ。
記事はこちら→id:putchees:20060427


そのCDのライナーには、
ヴィオラ・ダ・ガンバの独奏曲はほとんどこれだけ」って
書いてあった。


だから、2枚組って不思議だなと思った次第。


きっと珍しい曲を発掘してきたんだろう、
そう思って買ったわけ。


で聴いてみると、このCDも悪くない。
演奏はクイケンのほうがいいと思うけど、
あっちに入っていない曲も録音してくれてる。


ヒュームHume、シェンクSchenk、アーベルAbel
テレマンTelemanあたりはクイケンもやってるけど、
ドマシーDemachyやクーネルKuhnel、マレMarais
あたりの曲は初めてだからわくわくした。


ヴィオラ・ダ・ガンバ好きにはたまらない。


で、2枚目を聴いていてびっくりした。


突然、明らかに現代的な音楽が聞こえてきたんだ。


リゲティLigetiの無伴奏チェロみたいなヤツ。


あれ?
いつのまにかCDが変わったのか?


んなわけない。


ライナーを見てびっくり。
これ、ヴィオラ・ダ・ガンバの現代曲じゃん!


CornellとJoubertって現代作曲家の、
ヴィオラ・ダ・ガンバのための新しい曲が入ってるの。


これにはちょっと驚いた。
というか、ずっこけた


お客は古楽を期待して買ってるんだから、
これはちょっと反則だろう。


思わず苦笑いした。
なるほど、現代曲を入れることで、
CD2枚組2時間分のガンバ独奏曲集が
作れたってわけだ。


最初のギモンが解けました。


というわけで、ちょっと戸惑ったけど、
最初からそういうアルバムだと知っていれば、
どうということはない。


むしろどんと来いだ。


チェンバロだってリュートだって
現代曲があるんだから、
ガンバにだってあって当然なのだ。


この次は、ぜひガンバ独奏のための
現代曲だけのCDを聴いてみたいものです。


それにしてもガンバの響きは美しい。
うっとりしちゃうよね。
癒しのBGMとしてもいいと思うよ。


もちろん、こんな地味な音楽を聴いていても、
女の子にはぜったいにもてないけどね。