新春ショスタコーヴィチ二連発!!
あけましておめでとうございます
2009年もよろしくお願いいたします。
さて、1月は2回コンサートに行きましたよ。
でもって、2回ともショスタコーヴィチの曲を聴いたのでした。
どっちのコンサートでも、
個人的に聴きたい曲はショスタコーヴィチじゃなかったのに、
なぜかメインの曲よりも面白かったのでした。
ショスタコーヴィチに救われたというお話です。
コンサート報告です
【コンサートその1】
NHK交響楽団 第1637回定期公演
1月11日(日) 15:00〜(渋谷:NHKホール)
【曲目】
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77
シューベルト:交響曲第8番ハ長調D.944「ザ・グレート」
【ミュージシャン】
指揮:デイヴィッド・ジンマンDavid Zinman
ヴァイオリン:リサ・バティアシュヴィリLisa Batiashvili
管弦楽:NHK交響楽団
N響とジンマン!
最初に出かけたのはN響の定期。
NHKホールに行くのは初めてでした。
ここの音響は悪いという話でしたが、
別に気になりませんでした。
ぼくの耳が鈍いせいかな?
このコンサートの目玉は、なんといっても指揮者。
アメリカ出身のジンマンです。
ケレン味たっぷりのベートーヴェン全集で名を馳せた才人。
ぼくが好きな演奏なのです。
初めて日本のオケを振るというので、
いそいそと出かけていきました。
ところが、お目当てのシューベルト「ザ・グレート」は、
まったくもって普通の演奏。
まあ、特別ヘンな演奏を期待してたわけじゃないのですが、
ジンマンの個性というのが感じられなかったのでした。
ぼくの耳が鈍いせいかもね。
それより面白かったのは、
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲1番。
ヴァイオリンのバティアシュヴィリがすごかった。
カデンツァの盛り上がりは鳥肌もの。
曲自体もすごい。
めまぐるしく曲調が変わって、くらくらしそう。
うーん、こら名曲だ。
CDで聴くより数段面白い。
やっぱりショスタコーヴィチはすごいぞ。
そんなわけで、チケット代を損しないで済んだのでした。
さらにショスタコーヴィチ
【コンサートその2】
新交響楽団 第204回演奏会〜芥川也寸志没後20年
1月25日(日)14:00〜(池袋:東京芸術劇場)
【曲目】
芥川也寸志:絃楽のための三楽章(トリプティーク)
芥川也寸志:チェロとオーケストラのためのコンチェルト・オスティナート
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番
新響で芥川!
さて、1月の後半に出かけてきたのは、
新響の演奏会。
ぼくが以前に何度も紹介している、アマチュアオケです。
芥川也寸志の没後20年というわけで、
「楽団の父」の曲を演奏するってわけです。
これまた、楽しみにして出かけたのでした。
ところが、ここでもいちばん面白かったのは、
ショスタコーヴィチだったのでした。
コンサートの最初は、名曲「弦楽のためのトリプティーク」。
実演で聴くのは2回目かな?
ヴァイオリンソロのところが不安だったけど、
あとはなかなかでした。
芥川の曲はかっこいいなあ。
「コンチェルト・オスティナート」も、
実演で聴くのは2回目。
まさに「もてない音楽」と呼ぶのにふさわしい
チェロ協奏曲です。
この曲は、以前にご紹介してますね。
そのときの都響より、
新響のほうがきっといい演奏をしてくれるだろう、
と思ったのですが、残念なことに、
コーフン度がいまひとつでした。
もっと盛り上がるはずなのになぁ。
やや不完全燃焼でしたが、
まあ、めったに聴けない曲を演奏してくれたから、
それだけでもいいや。
ショスタコーヴィチ!
休憩をはさんで、ショスタコーヴィチの交響曲4番。
いわくつきの作品だ。
なんと、この曲を日本で初演したのは、
芥川と新響だったそうな。(しかもソ連時代に)
ぼくは、実演で聴くのは初めてですよ。
おお、なんと鋭角的でごつごつした音楽でしょう。
これまた、くるくると曲調が変わって、目が回りそうだ。
長いし、全体のバランスは悪いけど、
そんなことはどうでもいいね。
荒削りな中にあるデモーニッシュな響きに、
ぼくはぐっと来るのです。
プロコフィエフの2番や
ヴォーン=ウィリアムズの4番なんかと同じような感じがする。
そうとうムツカシイこの曲を、
新響はがんばって演奏してましたよ。
うーん、こら名曲だ。
CDで聴くより数段面白い。
やっぱりショスタコーヴィチはすごいぞ。
と、N響のときと同じように感心して帰ってきたのでした。