有橋淑和のチェンバロ小曲集を聴く

putchees2010-01-31


今回のCD


有橋淑和「Revolution for Cembalo」
(Haenssler Classic/cd98.503)

近現代のチェンバロ小曲集


このCD、確か、もともと日本のレコード会社から
出てたやつなんだ。何年か前に。


ぼくがさっき聴いたのは、ドイツのヘンスラーから
出てるやつ。ライセンスかな?


有橋淑和(ありはし・すみな)という、チェンバロ奏者の
アルバム。


チェンバロの小曲集。


といっても、20世紀の作品が中心。
ラヴェル、ディーリアス、ショスタコーヴィチ
R.シュトラウスブゾーニ、さらにタンスマン、
チェレプニン、伊福部昭信時潔まで入ってる。


うーん。渋すぎる。
誰だ、こんな選曲したのは。


小品ばかりだから、
珈琲でも飲みながら聴くのにぴったり。


想像以上にいい内容だったので、
つい紹介しようと思った次第。


一曲目のラヴェルの曲(編曲もの)が、
耳を惹きつける美しいメロディ。


おお、これはいいかも。


2曲目以降もいい曲がそろっていて、
選曲のセンスの良さが光る。


ブゾーニの曲がいいよ。
気が利いたメロディ。


チェレプニンの曲は、
ほぼ無調という感じで、
彼のシンフォニーと同じく、やくざな(?)響き。
うーん、キビシイ音鳴らすねぇ。


信時潔の曲では、チェンバロが、
ほとんど筝のような響き。


日本の伝統的なメロディに、
チェンバロはよく合うのかも?


そういえば、片山杜秀が、
「チョンマゲにはチェンバロ
という、佐藤勝の名言を紹介していたなぁ。


伊福部昭の2曲は、アクの強さを
さらりとかわす軽やかな演奏。


伊福部昭の曲の感じは、
チェンバロによく合うと思ったね。


なんか、フレスコバルディとか、
バロック以前のチェンバロ曲を
聴いている気がしてきたよ。
(機能和声的でない動きとか)


伊福部昭自身は、
バロックだとビーバーあたりが
好きだったそうだけど、
それもうなずける気がしたね。


最後は有名な
バロック・ホーダウン」でおしまい。


全29トラック。
退屈させない構成がニクイ。


いちど聴いて損はないアルバムですぞ。
(いまさらですが)