広上淳一のハイドンはよかった。
クラシックファンの高齢化
ひさびさに日本フィルの定期演奏会に行ってきました。
土曜のサントリーホールはじいさんばあさんばかり。
日本のクラシックファンは、高齢化が進んでいるようです。
こんなんでいいのか?
先行き不安です。
さて、今回のプログラムは、
広上淳一がハイドンとヒンデミットを振るという。
ハイドンのアレグロ
で、さっそくのハイドン。
60番は、6楽章構成という、めずらしい曲。
これがよかった。
広上淳一の指揮は古典派のこういう曲にぴったり。
ハイドンのアレグロは、やっぱり最高です。
ぐいぐいと前に進んでいくのが気持ちいい。
弦もよく鳴っていた。
広上淳一の鼻息もよく鳴っていた。
もてない交響曲
彼の作品の中では、いちばんロマン派に近い作風のような気がする。
しかし、実演を聴いて、印象が変わりました。
やっぱり、ヒンデミット。
クールでハードボイルドな音楽ですよ。
まるで精密機械のような複雑なアンサンブル。
これを合わせるのはたいへんだと思ったね。
そして、ヒンデミットにしか書けないユニークな響き。
終盤にかけておおいに盛り上がる。
圧倒的な感動。
いやあ、よかった。
でも、聴衆には受けてなかったね。
泣ける。
やっぱり、じいさんばあさんには、
ヒンデミットはお呼びじゃないんだよね。
くやしいよ。
広上淳一は、後半うまくまとめてオケを響かせていたと思います。
こんな不人気な曲をやってくれてありがとう。
薔薇の騎士
後半はリヒャルト・シュトラウスの「薔薇の騎士」組曲。
ぼくはリヒャルト・シュトラウスはあまり縁がないのです。
「こんな曲だったっけ?」と思いながら聴いてました。
がんがん盛り上がって、なかなか楽しめましたよ。
ワルツが印象的でしたが、
きっと、アルミンクと新日本フィルがやったら
もっとそれらしく響くんだろうなと思いました。
きょうのお客は6〜7割くらいの入りだったかな?
地味だけど、楽しめるプログラムでした。
ロビーで下野竜也を見かけました。*1
ハイドンとヒンデミット。
もっと広く聴かれてほしい作曲家です。
ただ、こんな音楽を聴いていたら
女の子にはぜったいにもてません。
(とくにヒンデミット)