バリトンサックスでバッハを聴く!

putchees2008-06-13


あの名曲をバリトンサックスで?


バッハJ.S.Bachの書いた
6つの無伴奏チェロ組曲は、
人類の永遠の宝でしょう。


この曲はこれまで、チェロの他に、
ヴィオラとかギターとか、
さらにはテナーサックスとか、
いろんな楽器で演奏されてきました。


テナーサックスでもたいがい驚いたのに、
今年のはじめ、なんと全曲を
バリトンサックスで吹いたアルバムが出やがった。
(蘭、ブリリアントクラシックBRL93637)


その変態サックス奏者は、オランダの
ヘンク・ファン・トゥイラールト
Henk van Twillert(1959-)ってヤツだ。


ぜんぜん知らないけど、ライナーによると、
ヨーロッパじゃ名の通ったプレイヤーらしい。


バリトンサックスは、管楽アンサンブルの要だけど、
明らかにソロ楽器じゃない。


まったくイカれた野郎だぜ。


当然、キーを変えて吹いてるんだろうと思ったら、
…移調してない。


6曲全部、もともとのキーで吹いてるらしい。
さらにイカれた野郎だぜ。


だいたい、バリトンサックスとか
コントラバスとか、チューバとかでソロを取りたがるヤツは
変態に決まってる


ま、それはともかく、CDを
聴いてみると、これが実にスムースな演奏。


もちろん、スウッ!ていう息継ぎ音がうるさいけど、
それはまあしょうがない*1


ともかく、聴いてて、不自然な感じがほとんどしない。


もうビックリです。


そもそも、鳴ってる楽器が、
あの耳障りなバリトンサックスだと信じられないくらい、
澄んだ音なんだもん。


聴いてるうちに、
楽器がどうとかこうとか気にならなくなって、
曲の美しさに引き込まれてしまう。


これは一度聴く価値があると思うね。
なにしろ、2枚組で1000円だし。


いい曲というのは、
楽器や編成が変わっても、よさが失われないものでしょう。


今回、このCDを聴いて、
さらにその思いを強くしました。


バッハのこの曲は、やっぱり人類の永遠の宝なのだ。


しかし、こんなん聴いていても、
女の子にはもてないよねぇ


きっと、ヘンなの!キモい!って言われちゃうよ。

*1:ギターだって、アコギなら弦をこする音はぜったい消せないしね。