ティルソン・トーマスの春の祭典にしびれる。
今回のCD
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」/「火の鳥」(抜粋)
(サンフランシスコ響/ティルソン・トーマス)(キーピング・スコア・シリーズ)
STRAVINSKY, I.: Rite of Spring/ Firebird Suite (Keeping Score)
(San Francisco Symphony, Michael Tilson Thomas)
(合衆国・SFS media)
「春の祭典」は人工楽園
少し前に聴いたアルバム。
マイケル・ティルソン・トーマス(MTT)と、
サンフランシスコ響(SFS)によるストラヴィンスキー。
MTTは、SFSをもう15年以上率いている。
このアルバムは、SFS自身が出しているシリーズだ。
マーラーの全集を聴いて、結構よかったので、
ほかのものも聴いてみたわけ。
で、このアルバム。
「春の祭典」がすばらしい。
明晰そのもの。
一点の曇りもなく、
まるで機械仕掛けのようにガッタンゴットン動いていく。
明晰な「春の祭典」というとブーレーズだけど、
個人的にはこっちのほうがだんぜんいいと思ったね。
フィナーレとか、思わずうなってしまった。
片山杜秀さんが、この曲のことを
「土俗的でドロドロした音楽というのは見せかけで、実際は人工楽園だろう」
みたいなことを書いていたけど、
まさにそれを実感する演奏。
いちど、ぜひ聴いてみていただきたいです。
ただもちろん、こんな曲を聴いていても、
女の子には絶対にもてません。
(しかもこんな即物的な演奏じゃね)