女にもてないジャズの最右翼!
Ornette Coleman At the "Golden Circle" in Stockholm, Vol. 1 (BLUE NOTE)
曲目
- 1.Announcement
- 2.Faces And Places
- 3.European Echoes
- 4.Dee Dee
- 5.Dawn
メンバー
- Ornette Colemam (alto saxophone)
- David Izenzon (bass)
- Charles Moffett (drums)
50年代から活動するアルトサックスの偉人
さて、わが敬愛するアルトサックス奏者、
オーネット・コールマン様のCDを紹介します。
オーネットこそ、女にもてないジャズのナンバーワン!
こんなものを聴いていても絶対に女の子にはもてませんが、
この上なく気持ちいい音楽であることは、
選者が自信を持って保証します。
「男は黙ってオーネット・コールマン」。
辛口だけど、味わいは最高です。
「裸のランチ」のサックスはこのヒト
デヴィッド・クローネンバーグの映画に
「裸のランチ/Naked Lunch」というのがありました。
映画自体はアレですが、オープニングに注目。
ここでハワード・ショアのオーケストラ曲に合わせて
アルトサックスを吹いているのがオーネットです。
なんと艶っぽい音色、そしてマカフシギなフレーズでしょうか。
ぜんぜん甘い音楽ではありませんが、メチャメチャかっこいいです。
ストックホルムでの怒濤のライブ
オーネット・コールマンの音がどういうものかわかったところで、
彼の65年の録音
「ゴールデンサークルのオーネット・コールマン vol.1/
Ornette Coleman at the Golden Circle vol.1」
を聴いてみましょう。
ライブ盤です。
短いアナウンスのあと、一気にほとばしる怒濤のアルトサックスを聴いてください。
一曲目の「Faces and Places」は、約11分の演奏ですが、
モダンジャズの60年の歴史の中で、もっともスリリングな時間のひとつです。
ベースとドラムだけをバックに、オーネットのアルトによる即興が疾走します。
なんというスピード感、なんという昂揚感。
オーネットの演奏には、ジャズとブルースの心があふれています。
これを聴いたら、全てのアルトサックス奏者は、
オーネット様の前にひれ伏すはずです。
何回聴いてもシビれます。
こういうのをジャズというのです。
全世界が耳を傾けるべき世紀の傑作。
黙って聴けばぴたりとハマる!
ジャズの入門書を開くと、
必ず「オーネット・コールマン=前衛の巨人」と書いてありますが、
そーいうのはオーネットの音楽を理解するのに邪魔になるだけなので忘れてください。
こと、オーネットに関しては、入門書は要りません。
虚心坦懐にCDを聴くのが、いちばんの近道です。
(なお、この文章は以下のURLにて2004年1月30日に掲載されたものです)
http://putchees.m78.com/reviewbykeiichi.html